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※最初に断っておきますが、私は執筆時点ではまだ「公認会計士」ではなく、「公認会計士試験合格者」という位置付けです。念の為。
※この記事は監査において用いられている手法を監査に詳しくない方に面白く・分かりやすく伝える目的で作成しています。実際の監査にはもっと膨大な要求事項があります。
※当該記事は個人の見解であり、日本公認会計士協会所属の他の会員の意見を代表するものではございません。
※内容は実際の監査に基づいていますが、あくまでもジョークであることをご了承ください。
この記事はKMCアドベントカレンダー17日目の記事です。
ごあいさつ
こんにちは。私はKMCに2019年(大学1年生の時)に入部し、現在社会人1年目のcc141と申す者である。
私は大学1年生の時に書いたアドベントカレンダーの記事にもあるように、公認会計士試験を受験した。そして無事に大学2年生で論文式試験試験(2次試験)を突破し、現在は監査法人に勤務している。
(改めてこの記事を読み返すと、当時の自分の幼稚なインターネットユーモアが垣間見えて最高である。最後のボイスは是非聞いて欲しい。)
世間一般的に言う「公認会計士試験合格」は論文式試験を突破したことを意味するのだが、実は公認会計士になるにはさらに3年(最近改正された)の実務経験と3年間の補習所での勉強が必要になる。そして補習所の全過程を終えた後に「修了考査」に合格することで、晴れて公認会計士となることができる。
私は今年がその3年目にあたるので、その終了考査に向けて猛勉強をしていた。そしてちょうどこの記事が公開される2023年12月17日が修了考査の最終日である。
なので記事に時間をかけている暇がない…ということで今年もやります、執筆RTA。前回の執筆RTAはあまりにもクソであるため、特に見なくても大丈夫である。
本題
さて、ここから記事執筆RTAをするわけであるが、今回は執筆にあたり会計士的アプローチを取ろうと思う。具体的には、公認会計士が監査をするにあたり実施しなければならない事項を記載している「監査基準報告書」に基づいて記事の執筆アプローチを取ろうと考える。
ちなみに「公認会計士」や「監査」が何なのかわからない人は、日本公認会計士協会が出しているYouTubeのアニメを参照して欲しい。(ちなみに主人公のマイは竹達彩奈さんが演じている)
①アプローチの概要
以下が監査に用いられるアプローチの主な流れである
(前提)倫理規則の遵守
公認会計士がその責任を果たすために守らなければならない決まり等が「倫理規則」に記載されており、それに従わなければならない。
具体的には、「誠実な行動」や「知識の習練」などが求められている。
(1)受託ができるか否かの判断
監査をするにあたり、その会社があまりにも信用ならない場合等は十分に監査を実施することができない。よって公認会計士は事前に、その業務を受託できるものかを判断しなければならない。
(2)計画をたてる(監査基準報告書300参照)
公認会計士は効果的で効率的に監査を実施するために、監査計画を立てる。
(3)リスクの識別・評価(監査基準報告書315参照)
公認会計士は監査を実施するにあたり、その会社が財務諸表を作成するにあたってのリスクを識別し、評価する。
例えば経営者が売上を非常に重視する傾向にある場合は、売上高の不正計上のリスクが高いと判断する。
(4)リスクに対応した監査手続の実施(監査基準報告書330参照)
公認会計士は(3)で識別・評価したリスクに対応した監査手続きを実施する。
例えば売上の不正計上のリスクが高い場合は、売上に関する資料(請求書や納品書等)がちゃんとあるか等を確認する(本来は不正に対応する監査手続はめちゃくちゃあるが、今回は簡便的に記載していることを理解いただきたい)。
(5)監査意見の表明(監査基準報告書700参照)
公認会計士は(4)で実施した手続きを通して、会社の財務諸表が適切に作成されているかの心象を得て、十分に信頼できるものという意見を表明する(あるいは信頼できないと意見を出す場合もある)。
今回は以上の流れを執筆に用いようと思う。
②執筆
(前提)KMC会則の遵守
そもそもKMCにしっかりした会則なんてあるのか…?と思ったが、一応それらしき文章を発見したので、それに従おうと思う。詳しい記載は割愛するが、まあ常識の範囲内で記事を執筆すれば良いということを理解した。
(1)執筆業務を受託できるか否かの判断
執筆にあたる阻害要因として、以下の2つを識別した。
①十分な執筆時間が確保できず、不十分な内容になる
→KMC会員としての行動の原則の阻害要因
②不適切な記事を執筆する
→誠実性の原則の阻害要因
これらに対し、以下のセーフガードを用いる
①:記事の内容を簡潔に、要点だけを伝えられるよう意識する。またフォーマットの簡略化を図る。
②:記事の内容を他人に確認してもらう。また免責事項を記載する。
(2)執筆計画を立てる
以下のような計画を立てた。
1.まず最初に公開する記事を完成させる(RTAとして実施。時間も計ること)
2.記事執筆のための会計士的アプローチの内容を考え、文章にまとめる
3.最初に実施したRTAが当該会計士的アプローチに準拠したものであったかを判断し、不備があったら都度訂正を行う
4.RTA記事に対してKMC会員の適切なレビューを受ける
(3)執筆にあたるリスクの識別・評価、(4)リスクに対応した手続の実施
今回の執筆にあたるリスクとその評価、それに対応した手続は以下の通りである。
※実際は大きさ×可能性でリスクを評価するが、今回は簡単のため大きさのみで評価している
リスク特大
・公認会計士の品位を著しく害する記事を執筆してしまい、公認会計士全体の信頼を失墜することになり、国民経済の健全な発展を阻害してしまう
→KMCアドベントカレンダーにおいてはてなブログという形式をとることで、当該記事が一個人の趣味的な行為であり、会計士の業務ではないことを明らかにする。
リスク大
・他人の利益を害する
→利益を害してしまうような情報が含まれていないことを第三者の目線からも確認する。
リスク中
・記事が雑になる
→他で用いられているフォーマットを確認し、それに準拠する。
リスク小
・記事がウケない
→不確実性が大きい見積りの要素を含むリスクであるので、監査基準報告書540に従った手続を実施する。具体的には、執筆者が「この記事はウケる」と判断するに至った見積手法、重要な仮定及び及びデータの選択を確認する。また全体としての見積りに偏向がないかを確認する。
(5)記事の公開
公開日が来たら記事を公開する。
③RTA記事と、それが識別したリスクにどのように対応しているのかの解説
以上の手続を経て(実際は事前に書き上げられていたわけだが)作られた記事がこちらである(ちなみにAny%)。
では、どのようにリスクに対応したかを説明する。
リスク特大
公認会計士の品位を著しく害する記事を執筆してしまい、公認会計士全体の信頼を失墜することになり、国民経済の健全な発展を阻害してしまう
→はてなブログで趣味について書いた。
リスク大
・他人の利益を害する
→チェックを受けた。
リスク中
・記事が雑になる
→①KMCアドベントカレンダーであることの記載②他人の記事の参照と感想③創造的な内容の本文④次回の人の紹介、以上4点の記事としての必要事項を満たしている。
またRTAテクニックとして、全体的に簡潔な内容になっている。また②他人の記事の参照において、おおかた当てはまる汎用的な文章を利用することで記事を実際に読む必要を無くしタイム短縮を図った。
↓汎用的文章の利用
リスク小
・記事がウケない
→スタマスは面白いので、ウケないはずがない。これは事実であるので、偏向の余地は一切ない。
…以上が会計士的アプローチによる記事の執筆でした!
次回の記事はtrdrさんです!お楽しみに!!
(記録:2時間40分)